自然呼吸を取り戻すということ

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自然呼吸へ

「深呼吸してください」

そう言われた時、皆さんはどんな呼吸をしますか?

胸を大きく膨らませる。
お腹を意識して膨らませる。
思い切り吸って、長く吐く。

そんな呼吸をイメージする方が多いかもしれません。

しかし整体院で多くの方を見ていると、呼吸について熱心に勉強されている方ほど、実は身体がガチガチに緊張していることがあります。

「ドローインをやっています」
「腹式呼吸が大事ですよね」
「4秒吸って4秒止めて4秒吐いています」
「吐く息が大切なんですよね」

もちろん間違いではありません。

けれど、呼吸は本来もっと自然なものです。

私は中学2年生の頃、自律神経の不調や不眠症に悩み、自律神経専門のクリニックへ通っていました。

そこで呼吸の大切さを教わりました。

振り返ってみると、当時の私の不眠症は呼吸によって改善した部分がとても大きかったように思います。

その後、剣道やヨガ、武術を学ぶ中でも、「呼吸」や「間」の重要性を繰り返し体験しました。

実際のところ、呼吸と間が変わるだけで身体は大きく変化します。

今では私は1分間に2回程度という非常にゆったりとした呼吸をすることもあります。

気持ちは穏やかになり、睡眠も深くなり、疲労も溜まりにくくなったと感じています。

目次

呼吸法よりも「呼吸が整う状態」

私が大切だと思っているのは、呼吸法そのものではありません。

呼吸が自然に深くなる状態です。

思い返してみてください。

森林の中を歩いている時。

誰かに呼吸法を教わるわけでもないのに、自然と鼻呼吸が深くなります。

水泳の後。

数日間、呼吸が深く長くなった経験はありませんか?

ヨガの最中も同じです。

ポーズを取っているうちに、自然と呼吸が深くなっていきます。

これは呼吸を頑張った結果ではありません。

身体の緊張がほどけ、呼吸しやすい状態になった結果です。

私は、

「呼吸を整える」のではなく、

「呼吸が整う身体をつくる」

ことが大切だと思っています。

自然呼吸の取り戻し方

1.まずはリラックス

背伸びをしてあくびをする。

軽く身体を伸ばす。

肩や胸、背中の余計な力みを抜いていきます。

この段階では胸式呼吸や腹式呼吸のことは忘れてください。

2.足裏を感じる

立っている方は足裏を感じます。

座っている方はお尻や足の接地感を感じます。

地に足がつくと、呼吸も落ち着きやすくなります。

3.身体を軽く動かす

スワイショウや軽い体操がおすすめです。

万歳するように腕を上げたり、前屈したり。

胸郭の動きが出てくると、自然に呼吸も変わります。

4.呼吸の通り道を感じる

喉の奥。

肺の広がり。

鼻から入る空気の流れ。

そんな呼吸の通り道を静かに感じてみます。

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形に囚われることなく自然な呼吸を

5.身体に任せる

ここが最も大切です。

吸いたいだけ軽く吸う。

少し間が生まれる。

吐きたいだけ静かに吐く。

苦しくなる前に自然とまた吸う。

それを繰り返します。

頑張らないこと。

操作し過ぎないこと。

身体の知恵を信頼することです。

6.慣れたら数えてみる

自然呼吸に慣れてきたら、

3秒吸う

少し間を取る

5秒吐く

くらいから始めても良いでしょう。

さらに慣れれば8秒、10秒、15秒と吐く息が自然に長くなることもあります。

ただし数字が目的ではありません。

心地よさが目的です。

胸も腹も横隔膜も自然に働く

呼吸指導では、

胸式呼吸

腹式呼吸

横隔膜呼吸

といった言葉がよく使われます。

しかし私は、最初からそこに意識を向け過ぎる必要はないと思っています。

自然な呼吸ができるようになると、胸も腹も横隔膜も必要に応じて自然に働くからです。

大切なのは部分を操作することではなく、全体を整えること。

姿勢も歩き方も呼吸も同じです。

無理に正そうとするほど不自然になることがあります。

まずは力を抜く。

足元を感じる。

身体をしなやかにする。

そうしているうちに、本来備わっている自然な呼吸は少しずつ戻ってきます。

呼吸は頑張るものではありません。

取り戻すものなのです。

「呼吸は頑張るものではありません。取り戻すものなのです。」

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